県歌人連盟役員新春詠 令和2年

県歌人連盟役員新春詠
    2月20日刊 北日本新聞掲載

 

届きたる年酒は日向の焼酎にて「百年の孤独」なる銘の佳し   上田洋一
「珠心」「福百」の文字うからと書き戦に逝きし父重ね貼る   石垣美喜子
初日の出輝くマストの船を見て今年もよき年にあれと願いし   竹脇敬一郎
氏神に柏手打てば杜の木の響きにおびる慈しみの声   平井信一
平らかな卓のかたちに立山にテーブルクロスのやうな初雪   明石幹雄
オレンジの腹うつくしき鳥の来て令和二年の深淵を祝ぐ   安宅栄子
その奥に悲しみ秘むるか冬の空 雪国富山に雪なき青さ   上田洋子
幾代の侃々諤々
(かんかんがくがく)五葉松 狭鉢に凜と樹影ととのふ   上野博之
リハビリを兼ねつつ夫は毛筆で一枚一枚書く年賀状   江尻映子
山の端のしののめ色に染まりゆくゆらりふくらみ昇る日を見つ   渋谷代志枝
歩むたび小さき音にて励ましぬ鞄に付けたお守りの鈴   仲井真理子
門松の蝋梅ひつそりひらき初め出入り少なし春のマンション   西嶋圭子
ユニットの花組、嵐、欅坂。あやめも分かず霞めるやうな   畠山満喜子
大きなかぶついに抜かれてステージに小ねずみ役の子らも万歳   林田昌生
山の端の一筋金に輝くや三千世界に満つる初春
(はる)の陽   山口桂子
いささかの怠慢、省略ゆるされむさくら咲く頃傘寿むかふる   横山裕子
寒くても曇ることなき二重窓「へのへのもへじ」はどこにもいない   大上正弘
斜交
(はすか)いに飛ぶ小鳥らの影しるく冬のひと陽の移ろいに座す   村山千栄子
山茶花の一つ散り残る寺にて四十七士の木像をみる   石坂募
この新春
(はる)は後期高齢今すこし憎まれっ子世にはばからんとす   眤洋子
沖合の定置の網の群舶に片足かけて虹は立つなり   眦舂荵
あかときの東
(ひんがし)の空うろこ雲あまたの緋鯉の泳ぎいるごと   睫邁損
三キロの雪道父と帰りたり二人で未明の初詣で終へ   中川暁子
冬庭に長く待ちし寒木瓜の緋は友禅の模様思わす   温井泰子
頌春に詫びつつ小さく添へありぬ " 今年をもって欠礼します " を    日名田高治
具体性あるかに賀状に挑戦の文字書き添える七十路元年   藤泰子

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